2025/08/15 14:49
洗い加工のはじまり
現在、世界中で販売されているほぼ全てのデニム製品は、製造過程で、洗い加工が施されています。



この洗い加工という工程は、今では世界標準となっていますが、児島で始められたと言われています。
前回触れた国産ジーンズ発祥の話も興味深いですが、個人的にはこちらのほうが驚きであり、もっと広く知られても良い話だと思います。
では、なぜ世界に先駆けて児島で洗い加工が始められたのか。
デニムは他の生地に比べると、欠点といえるような特徴がありました。それは、「硬く、色移りすることがあり、縮みが大きく、ねじれたりする」ということです。
しかし、そのような厄介な特徴が、逆にデニムの魅力と独特な位置づけに繋がっていると思うのですが、これはまたの機会に。
これらの特徴を踏まえたうえで、日本人に合い、日常的に着用しやすいデニム製品にするため、洗い加工が取り入れられました。
洗い加工により、生地が柔らかくなり、色味もその分淡くなり、すでにある程度縮んだ状態になります。
ジーンズの販路開拓として、百貨店のバイヤーに見せたところ、「こんな中古品なんて売れない」と言われたそうです。
洗うという行為が中古品として捉えられるほど、当時では、革新的であったことの裏付けになります。
その後、洗い加工はほぼ必須の工程になり、軽石などと一緒に洗うストーンウォッシュやブリーチ加工など大胆な加工方法が児島で生まれていきました。
デニムの洗濯と楽しみ方
そして、気にされる方も多い、ご自宅での洗濯についてですが、特に何も考えることなく、他の生地の洋服と同じ頻度で洗濯してください。
少しでもビンテージの風合いに近づけるために、専用洗剤を使用したり、滅多に洗わないという意見もあり、それも一つのデニムの楽しみ方です。
個人的には、元々作業着だし、たかがデニム、と敢えて言いたいです。
もちろん、ビンテージの風合いは私も大好きで、非常にカッコいいと思います。
私の場合は、あまり気にせず、気楽にガンガン使いたいという考え方です。
デニムは、生地の特性に加えて、個人の使い方によって生地の色落ちの仕方が違うので、それぞれのやり方でデニムを楽しんでいただきたいです。

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